「補完代替医療(CAM)」として捉える、 医療大麻

「補完代替医療(CAM)」として捉える、医療大麻

【背景】

医療大麻は製剤を用いた医師管理の現代医学的方法から、ハーブそのものを用いる方法、そして疾患の治療や日々のセルフケアまで様々な目的があるにもかかわらず日本においてはすべて「医療大麻」として呼ばれている。そのため知らない人にとってイメージしづらく理解が進まない原因の一つになっている。

またCBD製品もサプリメントから医薬品、たばこタイプ、バームタイプのものまでたくさんのものが存在する。(医薬品やCBDたばこについては現在日本で使用や販売ができない。)

【目的】

医療大麻を「補完代替医療(CAM)の一つ」と捉えることで、よりイメージ・理解しやすくすることを目的とする。鍼灸師であり「鍼灸という補完代替医療」を生業にする著者がまとめ、考察する。

【方法】

アメリカ、ヨーロッパ、日本のCAM管轄組織や医療大麻の情報公開などについて比較。啓蒙について検討する。

【結果】

アメリカ国立補完統合衛生センター(NCCIH)はWEBサイト上でも大麻のことについて触れていた。ヨーロッパのEUROCAMはWEBサイト上で特に触れていないものの関連組織では補完代替医療の一環としての大麻の情報が沢山見られた。日本の厚生労働省の管轄統合医療情報発信WEBサイト(eJIM)でも大麻の論文を紹介している。

【考察】
医療大麻についてはすでにeJIMに論文が掲載されていることからも今後、日本でも大麻の医療利用について紹介される機会が増えることが予想される。大麻の研究はRCT等で検討するとあまりぱっとしない結論も多いがこれはCAM特有の問題でもある。例えばCAMに関するコクランレビューに記載されているレビュー著者による結論の多くは臨床試験の報告が少ないあるいは報告があっても質が低いなどの理由から歯切れが悪いものが多くなっている。

There is insufficient clinical trialevidence regarding the effects of〜

It remains unknown whether 〜is effectiveness

No conclusions can be made about the effective of〜

しかしエビデンスが不足していることがその治療法に効果がないことを意味しているわけではない。重要なのは、補完代替医療の限界点と可能性のあるリスクとベネフィット、現実的に期待できる点について医療者と患者が情報を共有し、十分なコミュニケーションをとることである。

★補完代替医療のエビデンス(医師薬出版)より

【結語】

医療大麻は医師管理の下で投与される大麻製剤のみがクローズアップされるという現代医学的な捉えられ方「だけ」でなくアメリカやヨーロッパ日本でもCAMとして取り扱われている様子が伺えた。

大麻草に関しては自分で育てられ、比較的安価・安全で、取り扱いも容易であることからCAMとして捉えればとても優秀でありEBM的な現代医学的視点のみで捉えない方がより良い理解を得られるのではないか?と推測される。

CAMとして医療大麻を捉えるならばエビデンスも大事だが、むしろ個人の選択が重要視されるであろう。またその使用方法も喫煙・食べる・塗るなど多岐にわたり、目的も病気の治療からウェルネス(養生)など様々である。日本社会への導入においては通常医療として(エピディオレックスなど)製剤で使用するものだけでなく補完代替医療としての医療大麻の説明も重要ではないかと思う。

その際に大切なことはEBM的な考えや現代医学を否定しないことであり共存、補完していくことではないかと考える。

キーワード

補完代替医療 CAM 医療大麻 統合医療 代替医療

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする